#1 クエルナバカ紹介 − 花咲くクエルナバカ

クエルナバカの市役所は、レンガ造りの美しい建物で、中央のパティオ(中庭) を囲む2階の回廊には、モレーロス州の歴史を描いた大きな絵が飾られ、誰で も自由に出入りして見学することができます。その2階の回廊の奥の突き当た りに、絵ではないもうひとつの額が飾られています。それによると: −−クエルナバカは、スペイン人による征服以前は、ナウアトゥル語で、「森 の近く」または「木立の縁にある」を意味する「クアウナウアック」と呼ばれ ていました。面積244.7km、平均気温摂氏20度、海抜1,542m、人口350,000人 を擁するモレーロス州の州都です。この街は、ドイツ人の学者、アレハンドロ・ フォン・ウンベルトによって、「常春の街」と名付けられました。  1983年7月−− 今では、もう一歩進んで、クエルナバカを「常春の天国」と呼びます。この天 国、気候がよいことは勿論で、一年を通して木々が深い緑を保ち、色とりどり の花が順繰りに咲きます。初春のプリマベラ(春という意味)、5月のタバチ ン、6月のハカランダ(紫雲木)、9月10月のチュリパン・デ・アフリカな どなど、特に大木に咲く花は華やかです。一重、八重、ピンクから黄色までそ ろうハイビスカス(メキシコではチュリパンと呼ぶ)、優雅な極楽鳥花、ほの かな香のジャスミン、高い木に伝ってどこまでも伸びて8色の花が陽に輝くブ ーガンビリアなど、あげはじめたらキリがありません。 市役所が定期的に街路樹の枝を払いにきますが、あっと言う間に再び繁り、広 い道に天蓋をかけます。夕方になると、市や個人の家の庭師が、木、花、芝に 水をやる姿が見られますが、これは、乾季の水不足の最中もかわることなく、 芝生は常に青々としています。新しく建てる家は、元からある木を切らなくて すむように設計するので、塀の真ん中に穴が開いて木が内から外へ伸びていた り、形が奇妙な家もあります。歩道の敷石は大木の根によって押し上げられ、 割れて盛り上がっています。ガイドブック片手の観光客が、よく、これにつま づいたり、落ちた花に滑って転ぶ事件が起きますので、要注意。 これだけ、緑が繁り、花が咲いていると、それで充分と思うのですが、トンで もなく、街には花屋さんや、花市場があり、道端にはランを売る人、バラ売り のおばさん、大きな造花を担いで歩くおじさんが、車で走る人に声をかけてい るし、ビベロと呼ばれる造園業者があちこちにあって、5ペソの鉢植えから、 数百ペソの大木まで、並べています。 メキシコ原産の植物も多く、日本へもたくさんの花が輸出されています。もし メキシコから来た花を見かけたら、写真付きで名前など教えていただければ、 嬉しく存じます。庭師や一般の人々は、これらの草花を独特の名前で呼びます から、名前を比べるのも一興です。 車も人口も増えて、市役所内の案内の人口35万人という数字は、過去のもの になりましたが、それでもまだ空気がきれいと感じるのは、繁った葉がつぎつ ぎに酸素を生産しているからでしょう。 写真は、珍しい黄色いプリマベラと、今が花盛りの名も知れぬ白い花、そして クリスマスを待ち兼ねて屋根より高く育った八重のポインセチア(ここではノ ーチェブエナ、素敵な夜と呼びます)です。写真中央の赤いのがポインセチア で、まわりはブーガンビリアですが、おわかりでしょうか。
自宅から見えるプリマベラ    怪しく輝く白い花        真っ赤に染まるポインセチア(中央)

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