海岸の代わりに、暮れに旅行したグアダラハラのホテルは、一泊250ペソでし
た。グアダラハラはメキシコ第二の大都市で、人出も多く、クリスマスの飾り付
けやネオンも派手でした。グアダラハラの帰り道に、イスタパン・デ・ラ・サル
という温泉地(本物の温泉です!)で大プール施設のある行楽地で過ごしたのが、
子供たちにとっては、唯一の冬休みの遊びでありました。冬休みは、上記のごと
く、友達もアカプルコなどに行ってしまって、遊び相手が見つかりません。親戚
付き合いもなく、お節料理も作らないので楽ちんな親と違って、子供にはちょっ
と退屈な日々です。
クエルナバカは、別荘族が多いせいか、あまり大規模で派手なパーティは少なく、
ネオン街もないので、街の飾り付けも、前回、お話したように、ピニャータがぶ
ら下っていたり、クリスマス・ツリー、ナシミエント、トレス・レイエスの飾り
が、各家庭やスーパーの前に飾られる程度で、質素なものです。ただ、クリスマ
ス・イブ(ノーチェ・ブエナ、良き夜と言う)や大晦日の夜に、あちこちの教会
で爆竹や花火が鳴らすので、教会の近くに住む人は、眠れぬ夜を過ごします。
ホテルやレストランでは、クリスマスや新年の特別メニューを用意して、夜明け
まで開いており、歌や踊り、漫才などのショーを見せるところもあります。私達
も、大晦日の夜に、レストランで食事をしようという誘われましたが、一人当た
り200ペソ(+酒代、等など)もすると聞いて諦めました。まったく、この時
期、何もかもが特別料金となります。
一般的には、クリスマスもお正月も、家族や親類が集まって祝います。クリスマ
ス・パーティをポサーダと呼びますが、これは、ヘロデ王から迫害された幼児ヘ
スス(キリスト)と両親のマリアとホセが、宿(ポサーダ)を求めて歩いたと言
う故事(#4のトッピクス参照)から来ており、また、ピニャータ割りも、派手
な彩りで人々の心を惑わす悪魔の象徴のピニャータを割って退治する遊びですか
ら、メキシコでは、当然の事ながら、クリスマスが、宗教行事であることを確認
することになります。勿論、子供たちは、クリスマス・プレゼントを受け取りま
すが、日本と違って、飲んで騒いだり、恋人同志がデートをしなければならなか
ったりする日ではありません。
クリスマス料理のメインは七面鳥であることが多いのですが、これは、近年アメ
リカから入ってきた習慣で、メキシコ特有のものとしては、バカラオという魚の
料理があります。バカラオは、日本で言う鱈(タラ)で、小さく切ったジャガ芋
や人参などの野菜と一緒にトマト味で煮た料理です。日本人がクリスマス料理と
聞いて想像するような派手な料理ではありません。クリスマス・ケーキもありま
せんから、テキーラで盛り上がる大人はいいけれど、子供にとっては、食べ物よ
りも、みんなが集まって夜遅くまで遊べるということの方が楽しみのようです。
今回は、12月21日に友人のパティの家に、24日には息子の友達のフスティ
ノの家のクリスマス・パーティに招待され、バカラオを食べましたが、どちらも、
おしゃべりを楽しむのが目的です。24日の日は、真夜中の12時の鐘と共に、
みんなが抱き合って祝うこと以外に、特別なことをしませんでした。
お正月料理も、ポソレ、タマーレス(いつか、お料理コーナーでご紹介します)
と言った普段も食べているものばかりです。豚足料理や、海老料理もお正月料理
らしいのですが、残念ながら、まだお目にかかってはいません。スーパー・マー
ケットは、普段よりも時間を延長して開いているし、宗教上、お正月よりも、や
はりクリスマスの方が重要な日のようです。私達は、手際が悪くて、お節料理も
ない正月を迎えなければと諦めていたところ、嬉しいことに、1月1日に、友人
が、お餅をお土産に訪ねて来てくれたので、辛うじてお餅を食べることができま
した。これだけでも、大満足の正月休みでした。
また、1月2日には、素晴らしい新年会に招かれて行って来ました。その話につ
いては、#6の本の紹介の欄でお話します。