東方の別々の国に住んでいる3人の賢者が、ある日、ひとつの星が、西にあるパ
レスチナを指し示して、ひときわ強く輝いているのに気付きました。彼らは、そ
こに、特別な人が誕生したことを確信して、その地を目指して旅立ち、途中、出
会って一緒に旅を続けました。しばらくして、エルサレムを通り掛かった3人は、
ヘロデ王に引き止められ、旅行の目的を尋ねられたので、「未来のユダヤの王で
ある子供が誕生したので会いに行く」と、答えました。
3人は、ベツレヘムに到着して、貧しい馬小屋のまぐさ桶の藁の上に寝ている幼
児ヘスス(キリスト)を見付けました。そして、それぞれの土地で作られる最も
素晴らしい物、即ち、金、お香、そしてミルラと呼ばれる没薬を、美しく細工さ
れた小函に入れて、贈ったのです。
ヘロデ王は、ベツレヘムに住む2才以下の子供を、全て殺すよう命令を下しまし
た。このことを知った天使は、ヘススの父親のホセに、「すぐにエジプトに向か
ってお逃げなさい」と忠告したので、家族はこの殺戮を逃れたのでした。
と、これが、3人の賢者にまつわる話ですが、このために、子供たちは、1月6
日にプレゼントを、しかも3個も受け取るという習慣があるのです。現在は、メ
キシコ人もクリスマスを祝いますから、クリスマスにもプレゼントを貰いますが、
クリスマスのプレゼントは、洋服でも、文房具などでも何でもいいのに対し、ト
レス・レイエスのプレゼントは玩具と決まっているらしく、子供たちにとっては、
こちらの方が楽しみのようです。
もっとも、一部のお金持ちは良いでしょうが、たいていの家庭のお父さん達は、
この不景気に、クリスマスやトレス・レイエス前夜の大バーゲンを目指して、深
夜、泥棒市や問屋街に駆け回るのだそうですから、気の毒なことです。なにより、
プレゼントどころではなく、正月も祭りもなく、路上で働く子供たちもいるので
すから、神様を信じているだけに、その極端な差異が気になるところです。
話は変わりますが、トレス・レイエスには、ロスカと呼ばれるケーキを食べます。
こは、大きいものでは、直径1メートルくらいの楕円形の輪の形で、砂糖で煮た
果物で飾られています。この時期、パン屋さんの店先には、箱入りのロスカが山
積みされて、それこそ、みーんな買って行きます。しかも、このロスカの所々に、
エル・ニーニョ(男の子)の形をした小さなプラスチックの人形が入っていて、
切って分けたときに、自分の分にその人形が入っていたら、一週間後に、みんな
ケーキなどをおごらなければなりません。私達も、一番小さいのを買ってきて食
べましたが、正直に言って、特においしいとも言えず、不思議な習慣ではありま
す。因みに、小さいロスカに入っていたみっつのニーニョは、全部、夫に当たり
ましたが、今だにケーキは来ていません。この習慣の由来は、メキシコ人に聞い
ても、知っている人はいませんでした。
スペインなどでも、トレス・レイエスを祝うと聞いていますが、やはりロスカを
食べるのでしょうか。その他、メキシコと違うところ、同じところなど、情報を
いただければ有り難いです。