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「クエルナバカの碧い空」 -呑気家族のメキシコ移住計画- |
出版:近代文芸社 石田 かり・著 |
#6 「クエルナバカの碧い空」続編 − 日本へ一時帰国しました/その他。 1996年に1年9ヵ月ぶりに、日本に帰ったときの印象は、日本では、人々が やけに不機嫌なこと、外車が町に溢れていること、電車の中で携帯電話をかけて いる人が多いこと、だらしな系ファッションといわれる若者が多いことにびっく りしたと本に書きました。 1999年、今年は5月の下旬から6月初めにかけて、約2年ぶりの日本でした。 今回、一番驚いたのは、きれいな品物が町にあふれていることでした。日本は不 景気で、デパートやスーパーの売り上げが落ちていると聞いていました。でも、 実家近くの立川駅には新しい駅ビルができ、その広さときれいさ、品物の豊富さ には圧倒されました。しかも、平日の昼間なのに、そこそこの人出があり、12 時前なのにレストランにはもう人が並んでいて、もう一度びっくりしました。 友人の鈴木さんのご主人が勤務している日光霧降高原のメル・パルク(近いうち メル・モンテに改称の予定)に一泊しました。まだ開業してまだ間もないので、 新しくてきれい、しかも郵便局のホテルだから宿代が安いのに、施設は豪華、朝 食、夕食のビュッフェも非常に美味しくて、びっくりです。温泉も露天風呂も広 くてゆったり充実しているのに、部屋にもジャグジーがついて、しかもトイレが ウォッシュレットと、ちょっとやり過ぎじゃない?!と思わずメキシコを思い浮 べて、愚痴が出ました。テニス・コート、プール館の他にも、スポーツ館があり、 鳥の囀りを聞きながら山歩きを楽しめる、そんな贅沢なメル・パルク、是非一度、 お泊りください。 しかしながら、現実はどうでしょうか。私が乗った中央線が2日続けて、飛込み 自殺と思われる人身事故によって遅れ、混雑しました。やっぱり不況の影響は大 きいと思いますが、それにしても町の賑わいと不況のニュースとは極端すぎます。 メキシコのような単純な国民性の国から見ると、日本は複雑怪奇ですねぇ。 もうすでに流行も峠をこえたのか、「だんご3兄弟」も、「宇多田ひかる」も聞 かずじまいでした。流行も早い!!まだ、メキシコ人になりきっていないのに、 もう日本のことはさっぱりわからず、宇宙(ぶらりん)だ! 話は変わります。5月18日の猪俣猛率いる東京ジャズ・カルテットのコンサー トを覚えていらっしゃいますでしょうか? 実は、あの日、私にとって、非常に 重要な事が起こりました。 コンサートの前から、猪俣氏にインタビューをするので通訳をしてほしいと頼ま れていたのです。私のスペイン語はまだ未熟そのもの、通訳をするほどのもので はありません。しかし、うちわのものだからと言われたので引き受けることにし ました。きっと、誰かがメモにとって、直してから新聞に掲載するとか、そんな 程度の話だと思ったのです。 ところが当日来たのは、テレビ・カメラをかかえたカナル・トレス(3チャンネ ル−モレーロスの地方局)の面々です。遅れてきた彼らは、コンサートの中間の 休憩時間の間に、インタビューを行なうというのです。もちろん、テレビ・カメ ラが回っている前でです。 アガリ性の私にできる訳がないのですが、この時は、あまりに突然で、どうしよ うかと考える余裕もなく、結果的に特にアガることもなく無事に終わりました。 猪俣氏が、スペイン語で聞かれた質問に英語で答えるなど、私の手間を省いてく れたこともあり、私としては、「まあまあの出来」と思っていました。 そして、一旦終わってしまえば、今度はテレビに映るのを見たくなるのが人情で す。ところが、なかなかこの番組がありません。そして、もう放映しないのだと 諦めたころ、6月13日の日曜日の夜8時に、文化番組の中で放映したのでした。 コンサートやインタビューを見たと、その翌日に多くの知り合いから、教えても らったのです。なんと、1ヵ月近くもたっています。こちらも不思議な国です。 ですから私自身は見ていないのですが、このように通訳デビューを果たしました のでお知らせいたしました。
バックナンバー
#1 「運転しよう」から:何でもありのメキシコ式運転
#2 「猫」から:猫の獲物はどうする?
#3 「免許証」から:ここでは買うんです
#4 「仕事をしよう」から:押し掛け助手は大活躍
#5 「仕事をしよう」から:コンサート後のご馳走
#6 「仕事をしよう」から:黒沼邸でのミニコンサート
#7 「スペイン語」から:無口な日本人
#8 「免許証から」から:車の所有税
#9 「クエルナバカ」から:蜂鳥
#10 「猫 パートII」から:捨て猫アナスタシア
#11 「猫穴」から:アメリカ・ドライブ・転々旅行
#12 「女性」から:老化現象と更年期障害
#13 猪俣猛作曲「クエルナバカの碧い空」