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「クエルナバカの碧い空」 -呑気家族のメキシコ移住計画- |
出版:近代文芸社 石田 かり・著 |
#6 「クエルナバカの碧い空」続編 − 運転したら事故はつきものメキシコへ来てから初めて本格的にmanejar(運転)するようになった私も、運転 歴5年近くになって、volante(ハンドル)さばきも滑らかになってきました。 私の運転技術に関する欠陥は、未だに道を覚えない上、方向音痴、バックはダメ、 autopista (高速道路)は苦手、メキシコ・シティでは絶対に運転しないと・・、 たったそれだけだから、アミーゴス・デ・ラ・ムジカの運転手や、子供たちが友 達の家に行くときにの送迎が、立派に務まっています。 だから、「私、運転は苦手なの」と言う人には、絶対にそんなことはないと説得 できます。私が運転できて、世の中に、運転できないひとがいるとは思えません。 メキシコ人なんかは、交通規則など知らなくても、上手に運転しています。 先日、坂の多いクエルナバカで、猛スピードで走り降りてくる車を見ました。運 転手は、ハンドルに覆いかぶさるような、明らかに戦闘体勢で突っ走って降りて 来ました。しかし、坂を降り切らない前方に、一台の車が車庫から鼻先を出して 道路を伺っているのが見えた途端、戦闘車は freno(ブレーキ)をかけたのです が、間に合わず、鼻先に思い切り choque (衝突)してしまったのでした。いく ら運転が上手でも、こういうことがありますから、私のように、下手と知って謙 虚に運転するのが、最も安全と言えます。 因みに、先の事故では怪我人はおらず、帰り道に、その場所を通ったら、まだ交 渉中でした。以前にも話したように、こういう小さな(?)事故では、警察を巻 き込まないで、当事者だけで話すほうが、話がシンプルです。まして保険などか けていませんから、保険屋が登場することもありません。 こうして、保険もかかっていない我がフォルクス・ワーゲン・ゴルフが、毎日、 クエルナバカの街を右往左往しているのにもかかわらず、奇跡的に、たった2年 に一度しか事故を起こしていません。 かりの愛車・フォルクス・ワーゲン・ゴルフ(いつまでも、いつまでもー♪)
(クリックで拡大)最初に事故を起こしたのは、まだ運転を始めて間もない1995年9月23日のこと。 あれは、アントニエッタ家族や、パティ家族、エデルに加えて、我がコンドミニ オの人々も、我が家に招待して、飲めや歌えやで夜中まで騒いだ後のことでした。 ビール、テキーラ、ウィスキーで丁度良く出来上がっているにもかかわらず、車 が路上に駐車したままだったことを思い出してしまったのが、失態の原因でした。 夫のかずさんに任せればいいものを、かずさんは borracho(酔っ払っている)だ からと、自分で車庫入れしようと、まずバックさせたら、そのまま電柱にズドン。 自分はバックができない人であったことを、すっかり失念しておりました。 二度目は、それから2年後くらい1997年のある日。ガソリンを入れて帰ろうと、 信号待ちしていたトラックの横を、左折道路に入ろうと、すり抜けようとしたら、 こすり抜けてしまいました。車幅の目測を誤ったのですね。トラックは、知らん フリで行ってしまい、残った私の車の横腹には、こすれて剥げた筋が深々と・・。 そして三度目が、それから2年目の今回。つい先日のこと。この日、私は友人に 頼まれて、彼女と一緒に、ある場所へ行ったのでした。そこは小さな plaza(シ ョッピング・センター)になっていて、前が駐車場になっています。この駐車場、 難しいのは、入口と出口が狭いのに一緒、前の道は交通量が多く、なかなか出ら れない。その上、出口付近にも駐車している車がいっぱいと、沢山、弁解の余地 があるのです。 この出口を出ようとしたときに、出口横に駐車していたグラン・マルキスという 高級車に引っ掛かってしまったのでした。これは、内輪差というのを失念した結 果であります。あわてて降りて被害状況を見ると、私の車の横っ腹にまたしても、 ぼっこりと凹みが・・・。先方の車と言えば、運転手席から降りてきた上品そう な奥さんが、「これは、磨くだけで直るから・・・」と、剥げたペンキを指差し ながら、親切にもそう言ってくれたのでした。 ですから、私は、「そんな所に駐車しているお前が悪い!」とは言わず、心から 礼を言って、その場を去ったのでした。そうして、その日から約一週間、車は修 理工場に滞在して元の姿に戻り、今は、また2年後に備えております。 こうして、わかるのは、私が事故を起こしても決して他人も他車も傷つけないと いうことです。謙虚な自己犠牲の精神ではありませんか?!(というのも、数ヵ 月前、かずさんは、人の車の横腹にぶつけて、修理代を取られたのです。かずさ ん、暴露してごめんなさい!) 今回の事故で、このようにドア等がぶつかってできた「へっこみ」を、スペイン 語で「sumido」と言うことも覚えました。記憶に残る事故でした。
バックナンバー
#1 「運転しよう」から:何でもありのメキシコ式運転
#2 「猫」から:猫の獲物はどうする?
#3 「免許証」から:ここでは買うんです
#4 「仕事をしよう」から:押し掛け助手は大活躍
#5 「仕事をしよう」から:コンサート後のご馳走
#6 「仕事をしよう」から:黒沼邸でのミニコンサート
#7 「スペイン語」から:無口な日本人
#8 「免許証から」から:車の所有税
#9 「クエルナバカ」から:蜂鳥
#10 「猫 パートII」から:捨て猫アナスタシア
#11 「猫穴」から:アメリカ・ドライブ・転々旅行
#12 「女性」から:老化現象と更年期障害
#13 猪俣猛作曲「クエルナバカの碧い空」
#14 日本へ一時帰国しました/その他