「クエルナバカの碧い空」
-呑気家族のメキシコ移住計画-
出版:近代文芸社
石田 かり・著
#6 「クエルナバカの碧い空」続編 − 最近の感動:みんな生きている!
先日、いつものように、居間でワープロに向かって書いていると、庭を何か動く
ものがありました。最近は夫のかずさんがピアノの練習をしているので、訓練の
末、音はあまり気にならなくなったのですが、目に入る動きには敏感なのです。

動いたものは、アルマジロ似の大ネズミ(顔はイノシシ、体はアルマジロ、尻尾
はネズミ)でした。口に黄色いものをくわえているので、よく見ると、隣の家の
グレープ・フルーツが熟れて自然に落ちた実でした。実は、前にも見たことがあ
って、庭師のホエールによると、トラクアチェという体長50センチくらい、長
い尻尾もいれると1メートル近くになる草食の動物なのです。それが、ネズミと
思えぬ緩慢な動作で、のそのそとウチの前を横切っているのです。太っているの
で、動きが鈍いそうです。近くに巣があると思われますが、大雨の災害もあり、
犬も猫もいるこのコンドミニオ、あれからどうなったか心配でなりません。

また、ハリケーンの影響で大雨が続いたので、花が少ないせいか、玄関先に吊し
た蜂どりの餌の蜜が、たった一日で空になるほど、大人気です。これもワープロ
に向かって仕事をしていると、蜂どりが2羽、蜜の取合で、飛びながら互いに敬
遠し合っています。ひとつしかない吸い口を取り合っているのです。そのうち、
他の蜂どりも集まってきて、ついには、なんと合計6羽の蜂どりが、私の目と鼻
の先で、アワアワとホバリングしながら、もんどりうったり、からまったり、中
にはガラス戸にぶつかるものもいたりと、大変な乱闘になったのです。仲良く順
繰りに飲めばいいものを!ジー、ジーと言いながら宙ぶらりんに浮かぶ蜂どりを
物欲げに見上げる猫もいて、おかしくって一人で大笑いでした。

少し前に夫のかずさんと、本物の蓑虫を見たことがあるかどうかと話していたら、
本当に先日ミノムシを見ました。低い木の枝から、細い糸で垂れ下って、芋虫と
も毛虫ともつかない、小さくて黒いたわしのような頭を、ミノの中から、ヒコヒ
コと出したり入れたりしていました。どうやって、ミノを作ったのでしょうか?

我が家は、数か月に一度、消毒をしています。主にゴキブリと ALACRAN(さそり)
などの害虫対策です。猫やとかげの健康には影響がないというものの、ちょっと
気になります。第一、クモやアリがいなくなるので、ヤモリやトカゲの餌がなく
なります。だから、あまり頻繁には消毒しないようにしているのですが、先日、
嬉しいことに我が家に CUIJA というヤモリが出たのです。

このヤモリ、以前は沢山いたのですが、消毒するようになってから姿を消してい
たので、とても懐かしく、見ないのを寂しく思っていたのです。それが、どこか
ら入ったのか、窓の内側にいるではありませんか? CUIJA という名前は、クイ、
クイと鳴くことから来ているそうですが、とても小さくて、声も小さいらしく、
私は聴いたことがありません。体長3センチくらい、透き通った肌色で壁に張り
ついた手は紅葉のように愛らしく、大人なのか子供なのかもわかりません。

他にも緑色に輝くトカゲがバケツに落ちて、大慌てしていたのを逃がしてあげた
ことがありますが、あまりに美しいので写真にとって、皆さんにお見せすれば良
かったと思ったのは、既にどっかに潜り込んだ後でした。まあ、いつかまた、姿
を見せてくれるでしょう。いやぁ、みんな逞しく生きているんですね!!

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バックナンバー
#1 「運転しよう」から:何でもありのメキシコ式運転
#2 「猫」から:猫の獲物はどうする?
#3 「免許証」から:ここでは買うんです
#4 「仕事をしよう」から:押し掛け助手は大活躍
#5 「仕事をしよう」から:コンサート後のご馳走
#6 「仕事をしよう」から:黒沼邸でのミニコンサート
#7 「スペイン語」から:無口な日本人
#8 「免許証から」から:車の所有税
#9 「クエルナバカ」から:蜂鳥
#10 「猫 パートII」から:捨て猫アナスタシア
#11 「猫穴」から:アメリカ・ドライブ・転々旅行
#12 「女性」から:老化現象と更年期障害
#13 猪俣猛作曲「クエルナバカの碧い空」
#14 日本へ一時帰国しました/その他
#15 運転したら事故はつきもの
#16 私たちの夏休み日記

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