
#4 トピックス− クエルナバカの年末年始2000年明けましておめでとうございます。Y2K問題を難なくクリアーして、素晴 らしい 2000年を迎えられたことと、お慶び申し上げます。メキシコでは、コンピ ューター自体の活躍度が低いせいか、私達は、まったく準備する事も無く、また、 おかげさまで何の影響も無く、新年を迎えました。 メキシコの年末年始は、クリスマス、正月、そして1月6日のトレス・レイエスの 日と、お祝い気分が続きます。特に、年末の2週間は学校が休みになるので、親も 休暇をとる人が多く、官公庁も休眠状態となり、誰も仕事をする雰囲気ではありま せん。これらの行事に関しては、すでに何度か説明してありますので、前の号を併 せてお読み下さい。 クリスマスは、北アメリカから入ってきた割りと新しい行事であり、子供たちは、 もとからあるトレス・レイエスの日にプレゼントを貰います。もちろん、金持ちの 子供たちは、両方の日にプレゼントを受け取ります。家々は、11月半ばごろから クリスマス・ツリーを飾り、また、キリスト生誕の場面を現した NACIMIENTO を飾 ります。クエルナバカには繁華街やネオン街はないので、クリスマスの飾りなどの 手製の小物を売る小さな店(バザール)が普通の民家の玄関先にできたり、スーパ ーがクリスマス商戦をするくらいで、町はかえって静かです。
おとなりさん、メリッサの庭に NACIMIENTO が飾られてクリスマス気分最高!

この2週間の休暇を多くの人は海岸で過ごします。クエルナバカ付近の人々の3大 人気観光地は、アカプルコ、イスターパ、シワタネッホです。アカプルコは、クエ ルナバカから高速道路で3時間半ほど、イスターパとシワタネッホはアカプルコか ら更に2、3時間(海岸沿いの国道を行く)北上したところの漁村リゾート地です。 この時期、ホテルの料金は普段の3倍、しかも3泊以上することなどと強気の条件 がつくにも関わらず、どこも満パイとなります。行って来た人の話を聞くと、年末 はちょっと寒かったそうです。 旅行へ行かない人たちは、一族が集まってポサーダと呼ばれるパーティで飲み明か します。私達は、シワタネッホにホテルを持っている人に誘われたのですが、家庭 の事情もあって、今年の年末年始は、家でおとなしく過ごしました。コンドミニオ の人たちと、庭で飲んだくらいで、今までで一番静かな年末でした。 メキシコの年越しの模様は、日本でも放送されたそうで、たくさんのメール仲間か ら、「見たよ!」「懐かしかった!」という連絡を貰いました。私達も、大晦日に 一緒にテレビを見ようと誘われましたが、規則正しい生活がわざわいして、夜中ま で起きていられず、カウント・ダウン前にダウンしてしまいました。やっぱり、遠 くにありて見るものではないでしょうか! 随分前から、メキシコ市のソカロ横のカテドラルは化粧なおしの工事が行なわれ、 また、年越しの祭のために、大舞台と大スクリーンが組み立てられて、準備万端で した。そのソカロに約4万人の人々が集まったそうです。 テレビでずっと生中継していたメキシコ市の年越しの大騒ぎは、夕方、レフォルマ 通りのアンヘルの像の前で繰り広げられた、派手な衣装や羽飾りのアステカの踊り で始まりました。9時過ぎからは、ソカロの舞台でベートーベンの第九交響曲やメ キシコ音楽でお祝い気分が盛り上がり、夜中の11時には、初めてのことだそうで すが、セディージョ大統領が現われて、集まった人々に年末の挨拶をしました。セ ディージョ大統領の登場は、お祭り騒ぎに水をさし、白けたという意見もありまし たが、挨拶の後、民衆の中を庁舎まで歩いたのですから、勇気は認めましょう。 カウント・ダウンと花火のあと、年明けと共に人気歌手のフアン・ガブリエルが油 圧可動式の橋に乗って現われ、明け方2時まで歌い続けて、ソカロを埋め尽くした 人々と、2000年の始まりを祝いました。 そして祭の後は、お馴染みゴミです。何と800トンものゴミがでたそうです。し かし、警察の発表によると、この夜の死者はころんで潰された人がたった一人、別 の場所で強盗にあって射殺されたのが2人だけだったそうで、メキシコ市民は行儀 良く新年を迎えたというコメントがありました。 1月6日のトレス・レイエスの前夜には、同じソカロに今度は沢山の玩具屋が店を 並べました。お父さんたちは、安いプレゼントを買うために夜中まで走り回ります。 この日、私達は、クエルナバカの薬草植物園 JARDIN ETNOBOTANICO(第14号 #1クエルナバカ紹介参照)でトレス・レイエスのロスカ ROSCA というパンを食 べる会に誘われて行ってきました。ロスカの他にタマーレスや、ポンチなどの飲み 物も出て、久しぶりに会う人々と新年の挨拶をかわしました。ロスカの中には、プ ラスチックでできた小さな子供の人形が入っていて、これに当たった人は、2月の 2日に、タマーレスとアトレという飲み物を、おごることになっているそうです。
さて、誰のパンに人形が入っているかな? けっこう美味いパンですねー

さて、メキシコの年末の行事といえばペソ危機があります。毎年、暮が近付くと、 ペソのレートが急落するという噂がどこからともなく聞こえてくるのです。これは、 2000年問題よりも深刻です。しかし、幸いな事に、年が明けてみれば、株もまあま あの安定だし、為替レートにも大きな変動はなく、ほっとしているところです。も っとも、ペソが下落すると、金利が上がるので、ペソだけで生活している場合、あ まり影響はないのですが・・・。 5年前のペソ・ショックでは、ペソの給料で家賃がドル払いという人が、大きな影 響を受けたようです。ですから、お金持ちの人は、年末になると持ち金のペソをド ルに替える人が多くいます。年末には、換金屋(CASA DE CAMBIO) の前に長い列が できていましたが、そのせいでしょう。 今年は、6年に一度の大統領選挙の年で、12月1日に新しい大統領が就任します。 前回1994年にはペソ・ショックがあったように、大統領が代わると、大きな影響が 出るので、今年の年末は、私達もちょっと危機感を持った方がいいでしょう。 また、2000年問題とは別なのですが、昨年暮れからプロパン・ガスの不足が深刻に なっています。これは、独占国営企業であるメキシコの石油会社 PEMEX の供給が 滞っている為で、もうすでに4週間くらいも供給のない地域もあります。しかも、 現在メキシコ上空には大型の寒気団が停滞して、北の地方ではマイナス14度くら いまで気温が下り、凍死者も数多くでています。 普段はガスが無くなるとガス会社に電話をして持ってきてもらうのですが、12月 にガスが無くなったときには、隣人が隣の町に行って買ってくるというので、一緒 に買って来てもらいました。PEMEX が言うには、供給は回復しつつあるというので すが、ガス屋の車が来るときに鳴らす、「プパ、プパ、プパ・・」というサイレン が聞かれなくなって久しく、ガソリンも不足しはじめたという話もあり、20世紀 最後の年は、暫らくは、おとなしく節約しながら生活することになりそうです。
バックナンバー
#2 メキシコの住宅事情
#3 警官への賄賂
#4 音楽友の会 10周年コンサート裏話
#5 ノーチェ ブエナ物語
#5 クリスマス行事
#6 年末年始の休みとグアダラハラ家族旅行
#6 トレス レイエス
#7 ビザの種類と更新
#8 モナルカ蝶の聖域ツアー
#9 ガールスカウト奈良支部
#10 チャイコフスキーのバレー「白鳥の湖」
#11 メキシコ縦断アメリカ転々旅行
#12 メキシコの飲み物
#13 テキーラ
#14 花が咲いて実がなった(街で見る果物)
#15 アステカ・カレンダリオの謎
#16 2000年・年越し祭り
#17 9月16日 独立記念日
#18 特別ゲスト、中村さつきさん
#19 DIA DE MUERTOS 死者の日
#20 葛飾諏訪太鼓メキシコ滞在記 (リーダー水澤啓一 記)