-呑気家族のメキシコ移住計画-
出版:近代文芸社
石田 かり・著
                         「クエルナバカの碧い空」第33号
#6 本の続編 − 「CREA」取材のコーディネータ初仕事、おまけの話
2001年明けましておめでとうございます。みなさま、良い年をお迎えのことと、
お慶び申し上げます。本年も私達のホームページを宜しく御愛読お願いします。

さて、2001年開始早々、私達の今年の10大ニュースのNo.1が決まってしまい
ました。なんと、文芸春秋社の雑誌「CREA」の取材陣のために、コーディネータ
として働いたのです。最初に仕事の話があったのが昨年12月26日ですから、随分急
な話で、普通ならば焦るところですが、考えてみれば、私達ほどこの仕事に適任な者
はいません。空港の送迎も慣れているし、クエルナバカだけでなく、モレーロス州の
ことといえば、メキシコ人以上に詳しく知っています。喜んで、引き受けました。

しかし、取材陣も帰国して、雑誌の発売を待っている現在は、取材のお二人のプロフ
ェショナルで妥協を許さない仕事ぶりを思い出して、やっぱり仕事というのは大変な
もの。まして、お金を稼ぐという事は厳しいことだと、改めて認識し直しています。
彼等の細心かつ大胆でエネルギッシュなひとつひとつの行動は、興味深くて、しかも
楽しく、非常に勉強になりました。

取材陣は、#5訪問者紹介のページにコメントを寄せてくれた「CREA」編集部の
朝香寿美枝さんと、カメラマンの小泉佳春氏です。取材されるのは、「ライカでグッ
ドバイ」や「ガボ物語」の作者、青木冨貴子さんと、多くの作品が日本語に翻訳され
ている作家のピート・ハミル氏のご夫妻です。ピートさんと冨貴子さんは、ニューヨ
ーク在住ですが、お二人ともメキシコが大好きで、現在はクエルナバカのセントロに
も家があって、そこで執筆をされています。

私達の仕事の内容は、車での移動、通訳、そしてロケーションのお手伝いでした。取
材の目的は、CARTIERの指輪の広告のページで、ここで撮影される写真と、青木冨貴
子さんのエッセイが、4ぺーじの拡大見開きに掲載されるそうです。クエルナバカ市
内だけでなく、近辺の美しくもメキシコ的な風景が頭に浮かびました。

4日夕方に到着した寿美枝さんと小泉氏を空港で迎え、そのまま青木さんとピートさ
んの家に直行、遅い夕食をしながら、「取材の打ち合わせ」なるものも初体験しまし
た。

5日には、早速、私達が考えた、市内および近辺の風光明媚な場所の見学へと旅立ち
ました。しかし、その場に到着すると、カメラマンの小泉氏は、私達が指差す方向と
は別の方向へ、道があろうと無かろうと、ずんずんと分け入って行ってしまいます。
小泉氏の頭の中のファインダーには、既に、求めているイメージが焦点を結んでいて
それと同じ場所を求めているようです。「ここがとってもメキシコ的で・・・」など
と言う私の言葉は、誰にも聞かれることなく、青空に吸い込まれて消えました。

しかし、やがて、「ここに決定!」というお二人の声を追って現場に行ってみると、
そこには、そこで牛や馬を放牧して生活している人しか見た事がないのではないかと
思われるような、広々とした自然が広がっていました。しかも、やがて日が傾き、空
の色が微妙にうつろい、カメラマンの求めているものが、私達にもやっと理解できた
のでした。

翌日は、早速の本番です。カメラを設定している時に、畏れ多くも私達が、待機して
いるピートさんと冨貴子さんの代りの被写体になって、撮影してもらったり、牛とお
じさんを求めて走ったり、カメラの脚を固定する穴を掘ったり、何もかも、どこか可
笑しくて、しかしどれも真剣な仕事でした。そうして実際の撮影では、ピートさんも
冨貴子さんも、慣れた様子でポーズをとり、快調に進みました。その写真は、#5の
訪問者紹介のページで朝香さんが書いているように、2月7日発売の「CREA」に
掲載されますから、是非、買って読んでください。一粒ほど、私達の汗の結晶も混ざ
っています。

撮影が終了しても、好奇心で目がきょろぎょろ。お二人にとっては、何を見ても、取
材の対象、撮影の被写体となるようです。それでも、まだまだという風に、たった実
働4日という短期間に、こんなに沢山のメキシコを経験をした人たちは珍しいのでは
ないでしょうか? 

何を聞いても、誰の話をしても、まっすぐに答えが返ってくる朝香さんの博識に、初
めてプロの編集者に会ったかずさんは驚きっぱなし。やっぱり、この「何でもやって
みる」、「わからないことは何でも聞いて、吸収する」、というその精神が、雑誌の
編集という仕事のエネルギーのもとなのでしょう。そう言えば、遠い昔、私も雑誌の
編集や本の出版という仕事に憧れて、職探しをしたことを思い出します。今現在、こ
の分野で華々しく活躍している朝香女史を眩しく眺めたのでした。
お仕事ご苦労さん、疲れたらクエルナバカを思い出してください
(クリックで拡大)
いつか、メキシコ特集が、「CREA」のカラフルな紙面を飾ることがあるかも知れ
ず、とても楽しみです。

おまけの話:  さて、久しく働いたことがなかった、かずさんの体に、ちょっとした
異変が現れました。尾篭な話ですが、痔になったのです。以前、「あなたは痔主です
から、気を付けて」と、医者に言われたことがあるそうで、久々の労働が引き金にな
ったのか、この嵐のような取材の4日間に、その兆候が出たようです。そうして、
2001年の十大ニュースNo.2がこれでもう早、決定です。

アスタ・マニアーナの国にしては珍しく、診療相談した当日に手術が決まり、手術に
1時間もかかったのに、先生の説明によると、レーザーで切ったそうで、手術後2時
間後にはもう帰宅命令が出て、病院から追い出され、すでに平常の(と言っても、仕
事は終っていますから、いつもののんびりした)生活に戻りました。

静かな一年だったと、去年の年末に寂しく思っていたら、今年は新年早々、ビッグ・
ニュース続出で、これからの11ヶ月半がとっても楽しみ! 今年は、ピアノ・コン
クールもあるし、私自身、コーラス・グループでのデビューを目論見、かずさんは、
養老院でのピアニスト・デビューを目指しています。それから、もちろん、一年間
を通して、HPが引き続き皆さんに御愛読いただけることも、大きな目標です。

今年も宜しくお願いいたします。

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バックナンバー
#1 「運転しよう」から:何でもありのメキシコ式運転
#2 「猫」から:猫の獲物はどうする?
#3 「免許証」から:ここでは買うんです
#4 「仕事をしよう」から:押し掛け助手は大活躍
#5 「仕事をしよう」から:コンサート後のご馳走
#6 「仕事をしよう」から:黒沼邸でのミニコンサート
#7 「スペイン語」から:無口な日本人
#8 「免許証から」から:車の所有税
#9 「クエルナバカ」から:蜂鳥
#10 「猫 パートII」から:捨て猫アナスタシア
#11 「猫穴」から:アメリカ・ドライブ・転々旅行
#12 「女性」から:老化現象と更年期障害
#13 猪俣猛作曲「クエルナバカの碧い空」
#14 日本へ一時帰国しました/その他
#15 運転したら事故はつきもの
#16 私たちの夏休み日記
#17 最近の感動:みんな生きている!
#18 ホームページ1周年記念
#19 仕事人「かり」
#20「葛飾諏訪太鼓」の日々
#21 クエルナバカから謹賀新年
#22 薬の話
#23 社交サロンの話
#24 夏時間、ク日比較アンケート
#25 母は強し
#26 我が家のガーデニング
#27 選挙裏話と日ク比較
#28 国際ピアノ・コンクール
#29黒沼ユリ子さん邸CASA DE VIOLIN増築祝い−ペット・ロス症候群
#30 2周年記念・シドニーオリンピック・おまけ「スキャンダル」
#31 我が家に棲みつく魑魅魍魎、おまけの話「無料電話」
#32 私達のSEXENIO、おまけの話「歌のクラス」

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