
![]() -呑気家族のメキシコ移住計画- |
出版:近代文芸社 石田 かり・著 |
「クエルナバカの碧い空」第38号 #6 本の続編 −健康に自信がありますか?;おまけの話:TELECABLE INTERNETかずさんが会社を辞めてから4年がたちましたが、健康に自信が有ったので医療保険 を解約し、健康診断もせずに生活をしてきました。ところが、コーディネータの仕事 を始めて収入があるたびに、かずさんは痔の手術をするし、今回は私が内視鏡検査を 受けることになり、収入も自信も吹き飛んで、ちょっと心配な日々を過ごしました。 そこで、今回は第22号#4トピックスの「メキシコ病院事情」に引き続き、メキシ コの医療システムについて、私自身の具体的な例で考えて見ました。 私のこの十年くらいの悩みは、よく気管支炎になることと頻繁に口内炎ができること です。気管支炎になると歌を歌っても声より咳が出て困るし、口内炎は出来ては消え、 消えてはできて全く煩わしいことでした。風邪をひいて内科医にかかったり、気管支 炎で呼吸器科のお医者さんにかかるたびに、「何が原因なのか?」と質問しつづけた のですが、お医者さんの答えは、「体質じゃないですか?」とか、「口の中が清潔じゃ ないからでは?」とまで言われる始末。口内消毒中毒になってしまったほどです。 前にも話しましたがメキシコの医療制度は非常に整っていて、しかも専門が細かく分 かれていています。そこで私は、トラブルの原因徹底追及のため、「病気の原因を調 べてくれる医者」を探すことにしました。そして、クエルナバカにはONCOLOGIA 腫瘍 学のMEDICOS ONCOLOGOSの専門医がいることをつきとめたのです。 早速、その中の一人DR.GAMPERに予約を取りました。ガンペル先生はまだ40歳くら いの若い先生ですが、道を間違えて30分も遅れて到着した私達を快く迎えてくれた だけでなく、1時間近くもかけて問診してくれた上で、「口内炎ができる一番の原因 は口をすすぎ過ぎることだ」と断言したのでした。これはショックでした。私は口の 中にばい菌がたくさんあって汚いから口内炎になると思っていたので、頻繁にうがい 薬やリステリンですすいでいたのに、それはOBSESION強迫観念だと言うのです。そ して、「うがいのし過ぎで、本来あるべき菌まで殺してしまって、外からの菌に対抗 できずに口内炎ができる」というのです。そう言われると納得です。 しかし、それだけではなく別の内科的な原因もあるかも知れないと言うではありませ んか!そこで、内視鏡で検査をすることになったのです。HASTA MANANAの国、メキシ コはいざとなると行動が素早い!ガンペル先生は、「今、メキシコ市から内視鏡の権 威の先生が来ています。丁度良いから検査をしてもらいましょう」と言います。 こういうウマイ話には普段は乗らないのですが、長年知りたいと思っていたトラブル の原因がわかるかも知れないのですから、とびついてしまいました。同日午後、ガン ペル先生の診療室があるビルの隣にあるホスピタル・デ・クエルナバカに行くと、す ぐに検査室に導かれました。一緒に来たかずさんはカフェテリアに追い払われてしま ったので不安になってベッドで横になっていると、まずは麻酔の先生がきて、「名前 は何と言うか?」、「検査は怖くないから心配しなくていいよ」云々云々、専門的な話 に続いて世間話まで話が弾みます。途中、ガンペル先生も来てくれて何だかすごく安 心してしまいました。これなら、患者を間違えて検査される心配もありません。 内視鏡の先生はコンピュータ技師と一緒に到着です。カバンからコンピュータを出し て台にセットします。またもや、「名前は何と言うか」、「日本でもこういう具合にす るか?」云々云々の冗談まじりの軽いおしゃべりがあって、全くその道の権威という 感じはしません。私のスペイン語が怪しいせいか、何度も検査の目的などの確認もす るし、内視鏡など飲まなければならない私が可哀想に思うのか、頭をなぜてくれたり、 まったく初めての経験にもかかわらず緊張することも無く、やがて私は麻酔が効いて 寝込んでしまって何にも覚えていない始末です。 麻酔から起こされて見せられたのは内視鏡のビデオです。いろいろ説明されますが、 よくわかりません。ビデオを止め、何枚か内視鏡で撮った内臓の写真を、2枚のコピ ーに落としてくれて、1枚は私用、もう1枚はガンペル先生用だから、それを持って ガンペル先生から説明を聞くように言われ、支払いして帰宅したのでした。 翌日、再びガンペル先生を訪ねると、「全ての原因は、胃と食道の間の弁がゆるんで いて胃液が上がってきてしまうせいだ」と言うのです。胃液は非常に強いので、これ を放っておくと、様々な病気の原因になると言うのです。胃がんになる確率が上がる とも言うのですから、他人事ではありません。 ところで、私達のように海外に住む日本人に胃がんの危険性が高いという説を皆さん はご存知でしょうか?それを防ぐには食餌療法をしなければならないというのです。 私はそんな話を聞いたこともありません。第一、和食は健康に良いということはよ知 られていることです。「誰がそんなことを言っているのですか?」と尋ねると「TODO EL MUNDO世界中の人が言っている」というのです。因みに、このTODO EL MUNDとい うのはメキシコ人の口癖で、子供が「み〜んな持っているから買って!」というのと 同じで、あまり当てになりません。 しかし、ガンペル先生は世界の常識であると断言し、そのことを明言した文献まで見 せてくれるではありませんか?!そうでなくても日本人には胃がんが多いのに、海外 に移住すると食生活か変わったり、急に肉食になったりするせいで、その危険性が増 すと書いてあります。私の場合はその例には当たらないのですが、用心に越したこと はなく、薬での治療と食餌療法をしながら様子を見るということになり一件落着しま した。今は、薬のせいか口内炎もできず気管支炎もおさまって、すこぶる快調です。 もっとも、私は病気でも元気!という鈍い神経をしているので、きちんと様子を見て ゆきましょう。 それにしても、メキシコに来てから、日本の常識と世界の常識に差があることに時々 気がつきます。 かずさんが痔の手術をした時には、手術前に足首に包帯を巻くので、「これは何のた めか?」と質問すると、「血液がボール状に固まって上半身に流れて血管を塞ぐこと があるので、これを予防するために包帯するのだ」と言うのです。初耳ですが、「手 術の前にはTODO EL MUNDOこうする」と断言します。本当かな? いずれにしても、先日はキャスターの久和ひとみさんが突然亡くなって驚いたばかり。 彼女よりもずっと年上の私達は体というのは故障することがあるということを常に心 に留めて、普段から自信過剰にならないようにしなければなりません。皆さんも健康 には要注意です。 今回、問診の時に、タバコを吸った経験があるなんて言うと、「とんでもない事だ!」 叱られながら、日本ではこんな話をお医者さんと長々とすることは無かったなぁと思 い出します。問診に最低30分は割いて、分厚い文献まで持ち出して説明してくれる し、「他に質問はないか?」としつこいほど訊かれて、質問しないと悪いみたいな気 分になるから、病院に行く前には質問事項をたくさん考えてメモします。ガンペル先 生などは、私が疑い深そうに質問するので、「私を信じてください」真剣な顔をして いうのですから、なんだか嬉しくなります。こうして、ここにいて納得のゆく説明を 受けてどうするか決められる私達はラッキーと言えるでしょう。 おまけの話: TELECABLE ケーブル・テレビのインターネット メキシコでも急激にインターネット人口が増えて、電話会社やインターネットの代理 店が大繁盛です。私達もINFOSELという代理店と契約していますが、電話回線を使っ てインターネットをするというのは、不便がつきまといます。 電話がいつも話中でつながらないという問題がある上、かかり難かったり、かかって も途中で切れたり、何よりもスピードが遅いのでイライラします。我が家のように、 家族4人がそれぞれ好きな時間にインターネットをするのですから、子供の長電話を 叱って済む話ではありません。しかも、電話回線でインターネットをすると、代理店 に支払う契約代金だけでなく、電話代もバカになりません。メキシコは時間に関係無 く一通話1.5ペソなのですが、それなのにインターネット代だけで1ヶ月800ペソ も請求されたことがあるほどです。 そんな時に現れた救世主がTELECABLEケーブルテレビです。我が家はケーブルテレビ に加入していてアメリカの放送も見ることができるのですが、その場合ケーブルテレ ビ・ネットワークを介してのインターネットをつけることができ、1ヶ月約300ペ ソで使い放題、速度が格段に速くて、ネットサーフィンも苦になりません。子供はナ ップスターで音楽のダウンロードをするのも、曲その物よりも早いと大喜び! 雨季に入って物凄い雷の日が多く、雷には弱いのですが、それでもアフター・サービ スもよく、故障があるとすぐに駆けつけてくれるし、大満足のTELECABLE INTERNETで す。そこで、ケーブルテレビのメール・アドレスも作りましたのでお知らせします。 TELECABLE INTERNET MAIL ADDRESS: kazukari@cableonline.com.mx いままでのアドレスもそのまま使えます。今後ともよろしく。 日本では、光ファイバーも設置され始めていると聞きますが、その使い勝手はいかが ですか? 表紙に戻る 次に進む バックナンバー#1 「運転しよう」から:何でもありのメキシコ式運転 #2 「猫」から:猫の獲物はどうする? #3 「免許証」から:ここでは買うんです #4 「仕事をしよう」から:押し掛け助手は大活躍 #5 「仕事をしよう」から:コンサート後のご馳走 #6 「仕事をしよう」から:黒沼邸でのミニコンサート #7 「スペイン語」から:無口な日本人 #8 「免許証から」から:車の所有税 #9 「クエルナバカ」から:蜂鳥 #10 「猫 パートII」から:捨て猫アナスタシア #11 「猫穴」から:アメリカ・ドライブ・転々旅行 #12 「女性」から:老化現象と更年期障害 #13 猪俣猛作曲「クエルナバカの碧い空」 #14 日本へ一時帰国しました/その他 #15 運転したら事故はつきもの #16 私たちの夏休み日記 #17 最近の感動:みんな生きている! #18 ホームページ1周年記念 #19 仕事人「かり」 #20「葛飾諏訪太鼓」の日々 #21 クエルナバカから謹賀新年 #22 薬の話 #23 社交サロンの話 #24 夏時間、ク日比較アンケート #25 母は強し #26 我が家のガーデニング #27 選挙裏話と日ク比較 #28 国際ピアノ・コンクール #29黒沼ユリ子さん邸CASA DE VIOLIN増築祝い−ペット・ロス症候群 #30 2周年記念・シドニーオリンピック・おまけ「スキャンダル」 #31 我が家に棲みつく魑魅魍魎、おまけの話「無料電話」 #32 私達のSEXENIO、おまけの話「歌のクラス」 #33「CREA」取材のコーディネータ初仕事、おまけの話 #34「日本週間」、おまけの話「コーディネータ、プロ宣言」 #35 ニューヨークの白い空、おまけの話「夏時間」 #36 巣立ちの夏 、おまけの話「民宿 かず」 #37悲しい話、おまけ:雑誌TITLE |