
「クエルナバカの碧い空」第46号 #4 トピックス −メキシコの宝くじLOTERIAメキシコ人が賭け事が好きな人種かどうか考えてみました。外見で判断すると、賭 け事に熱中しそうにも見えるのですが、定期的な競輪、競馬の開催もないし、プロ レス、闘牛、野球なども、個人的には別にして、賭けの対象ではでないようです。 秘密クラブなどは知りませんが、少なくとも観光客が行くような賭博場もカジノも なく、道端でカード・ゲームをしている男達はよく見ますが、険悪な雰囲気はない ので、金を賭けて遊んでいるわけではないようです。 日本のように賭け事に熱中する余り、身を持ち崩したとか、借金で犯罪を犯したと 言う話は、少なくともニュースなどでは聞いたことがありません。古代から、生贄 になるかどうかという命を賭けた球技が行われていたメキシコは、現在は、意外と 健全な国であるようです。 ところが、街中のあちらこちらに宝くじ売り場があります。しかも車を走らせてい ると、信号待ちの車に宝くじを売りに来るし、文房具屋の店先にも宝くじの用紙が 置いてあって人気があることは確かなようです。しかし、少なくとも知人で買って いる人はいません。一体、誰が買っているのでしょう。そこで、メキシコの宝くじ を研究してみることにしました。 セントロの宝くじ売り場、このような売り場はどこにでも見られます メキシコに最初に公認の宝くじが作られたのは、18世紀のことです。当時のメキ シコNUEVA ESPANAを治めていたスペイン人が、イギリスやオランダで行われてい た宝くじを真似て導入したもので、1771年5月に最初の宝くじの抽籤が行われま した。収益金は病院、教会、学校などの建設に当てられたそうです。 唯一のインディへナ出身の大統領ベニート・フアレスは、当時様々にあった宝くじ の大半を廃止し、メキシコ-トルーカ間の鉄道建設資金のための宝くじだけを残し ました。彼の死後、再び盛況となった宝くじですが、1915年には一旦全てが廃 止され、その後、1920年7月に、現在あるような公益を目的とした国営宝くじが 再開されました。 1936年には、建築家ホセ・クエバス設計による国営宝くじLOTERIA NACIONALビル が完成しましたが、ニューヨークの高層ビルに対抗するように建てられたこのビル は、建築段階から最新の技術を取り入れて注目されました。アール・デコ調の近代 的なこの建物は、レフォルマ大通りとフアレス通りの角にあります。正面の抽籤の 機械を象徴する斬新な装飾が目立ちます。 国営宝くじには、非常に多くの種類があって、しかも売り場によって大きく2種類 の宝くじに分けられています。 ひとつは、いわゆる宝くじLOTERIA で、LOTERIA にもいくつもタイプがあります。 主なものとしてSUPERIOR(毎週金曜日抽籤、最高賞金額4,000,000ペソ)、MAYOR (毎週火曜日抽籤、最高賞金額3,000,000ペソ)、そしてZODIACO(毎週日曜日抽 籤)があり、それぞれシリーズで買うこともできるし、一枚CACHITOだけ買うこ ともできます。一枚15ペソから20ペソしますから、高いです。但し、シリーズ で買うと、上記最高賞金額の3倍の金額が当たる可能性があります。抽籤日直前 には、ほとんど売り切れになるようです。新聞や公式の当選番号用紙、そして、 インターネットで、当選を確認することができます。 もうひとつは、自分で番号を選んで登録して抽籤を待つくじSORTEOです。主なも のには、MELATE, TRIS, CHISPAZOなどがあります。これらは、用紙の枠内の数字 を選んで、マークシート式に塗りつぶします。用紙は専門の宝くじ売り場の他にも、 文房具屋などで手に入りますが、用紙を機械に通して登録しないと参加したことに はなりません。登録するのに、1ペソから5ペソかかります。 いろいろ買って全部外れた宝くじ 例えば、賞金額が高いので一番人気のくじであるMELATEは、[1,2,3…42,43,44] の数字の中から全部で6組12桁の数字を選んで5ペソを払って登録します。敗 者復活REVANCHAという枠もあり同時に登録できます。毎週水曜日と日曜日に抽籤 があり、抽籤の模様はテレビでも放送されます。また結果は、テレビ、ラジオ、新 聞、インターネットなどで発表されます。当選者GANADORがいない場合、賞金額 は累積されます。 例えば、2月10日に抽籤が行われた第1480回のMELATEの当選番号は、「01 14 17 25 32 40」で、当選者がいなかったため、溜まりたまった賞金額はトータル でMELATEが1600万ペソ、REVANCHAも1000万ペソに登っています。 他のTRIS、CHISPAZOなども同様に行いますが、こちらは数字の桁数が少なく、ま た賞金額も少なくなります。TRISは登録料1ペソで毎日抽籤、CHISPAZOは5ペソ で毎週火曜日と金曜日に抽籤があります。 またメキシコにもスポーツくじがあります。PROTOUCHとPROGOLです。PROTOUCHは タッチダウンを予想するもので、PROGOLはサッカーの勝敗を予想すします。勝ち、 負け、引き分けの枠を塗りつぶして機械にかけて登録します。一回5ペソです。 例えば、第1174回のPROGOLくじは、2月8日から2月10日の3日間に行わ れたメキシコ、スペイン、イタリアなどの全部で14の試合の勝敗を予想するもの でしたが、これもGANADORはおらず、賞金額は4百万ペソに跳ねあがりました。 14試合全部の勝敗を予想することなど可能とは思えません。 他にも、その場で当落がわかるくじもあるし、祝日や特別な日にだけ出るくじもあ り、短期間に結果もわかるので、旅の記念に幸運を賭けてはいかがでしょうか? RECUERDA, SI NO JUEGAS, NO GANAS! わたし達も今回の記事の為に、MAYOR とSUPERIORのCACHITOを一枚づつ買い、 またMELATEにも挑戦しましたが、いずれも敢えなく敗退しました。一攫千金を 夢見る歳も過ぎ、メキシコの宝くじを買った最初で最後の経験になるでしょう。 宝くじはインターネットで買ったり、結果を見ることもできます。但し、18歳未 満の人は参加できません。 表紙に戻る次に進む バックナンバー#2 メキシコの住宅事情#3 警官への賄賂 #4 音楽友の会 10周年コンサート裏話 #5 ノーチェ ブエナ物語 #5 クリスマス行事 #6 年末年始の休みとグアダラハラ家族旅行 #6 トレス レイエス #7 ビザの種類と更新 #8 モナルカ蝶の聖域ツアー #9 ガールスカウト奈良支部 #10 チャイコフスキーのバレー「白鳥の湖」 #11 メキシコ縦断アメリカ転々旅行 #12 メキシコの飲み物 #13 テキーラ #14 花が咲いて実がなった(街で見る果物) #15 アステカ・カレンダリオの謎 #16 2000年・年越し祭り #17 9月16日 独立記念日 #18 特別ゲスト、中村さつきさん #19 DIA DE MUERTOS 死者の日 #20 葛飾諏訪太鼓メキシコ滞在記 (リーダー水澤啓一 記) #21クエルナバカの年末年始 #22 メキシコ病院事情 #23 今も懐かし、街頭の物売りたち #24 養老院YALENTAY慰問コンサート #25 メキシコの温泉も気持ちいい(*^o^*) #26 ノパール NOPALで健康に! #27 メキシコの選挙 #28 ロマンチック・アシエンダ(荘園)街道巡りの散策 #29メキシコ、愛国心のしるし #30メキシコの結婚式 − 二つの体験談 #31メキシコ原産トウモロコシ MAIZ の秘密 #32 6年に一度の大統領就任式 #33 メキシコのピニャータ #34 火山ポポカテペトルと山麓の世界遺産−修道院群 #35 MARCHA ZAPATISTA サパティスタの行進 #36 メキシコの飲み物 第二弾 − メキシコの伝統的な飲み物 #37メキシコの飲み物 第3弾 − メキシコのアルコール飲料 #38 QUINCENERA -XV歳の社交界デビュー・フィエスタ #39 メキシコのお金 #40「民宿かず」お客さま第一号記念 #41 メキシコの祝祭日・記念日 #42メキシコ・シティから独立記念日の実況中継 #43 RUTA DE ZAPATA 革命児サパタを辿る道 #44メキシコのクリスマスと「NACIMIENTO」飾り #45メキシコの伝統菓子 |