
![]() -呑気家族のメキシコ移住計画- |
出版:近代文芸社 石田 かり・著 |
「クエルナバカの碧い空」第47号 #6 本の続編 − 女性についての考察: おまけの話:日本一時帰国のお知らせ「若さが失われることに恐怖を感じて」割腹自殺をした三島由紀夫の気持ち(勝手に 解釈している?)が、つくづく理解できる今日この頃です。日本へ一時帰国が近づく につれて、帰りたい気持ちと、帰りたくない気持ちが半々、心の葛藤が続きます。 日本へ帰るのは丁度3年ぶりです。古典落語に「三年目」と言うのがあります。病身 の妻が死ぬとき、「自分が死んだ後に、あなたが再婚したら化けて出る」というから、 夫は、「待っているよ」と約束します。それなのに、再婚し子供が生まれても、妻は 出てきません。もう出て来ないと諦めた3年目になってやっと化けて出てきたから、 「なぜもっと早く出て来なかったのか?」と聞くと、妻は、「死んだときに剃られた 髪が伸びるまで、恥ずかしくて出てこられなかった」と。 髪が伸びていないくらいで出て来れないのなら、年取って変わり果てた姿を見せたく ないのは当たり前、永久に日本には帰れません。子供に3年ぶりに会えば、「大きく なったね!」と驚きますが、この年で3年ぶりに友人に会えば、「?¥?*?%!」 と言われること間違いなし!去年の手術後、激痩せしてしまったし、他にもいろいろ ガタが来ているし、全く悩ましいことです。 女性にとって老いの最悪の症状はシワです。なにせ、メキシコは非常に乾燥している 上、直射日光の強さは肌を焼くほどで、シワの繁殖状況には目を見張るものがありま す。でも、対策を考えていないわけではありません。シワ取りクリームを使い始めた のです。これは、薬草学者のギジェルモがシティからかって来てくれた正真正銘、薬 草からとれたシワ取りクリームで、天然のホルモンが含まれているそうです。使い始 めて約1ヶ月が経ち、いまはイライラとその効果が現れるのを待っているところです (このイライラが肌に悪いような気もする…)。 メキシコのテレビでは現在、怪しげなシワ取りクリームの宣伝をしています。そのコ マーシャルを見ていると、シワシワの手にそのクリームを塗ると、手がみるみるうち に若返るだけでなく、明らかに別人が別の服を着て、若く元気な美人なってゆくので すから、コマーシャルとは言え、いい加減なものです。若さを保つことに腐心する女 性の心はだましやすいかもしれません。 先日、友人のパトリシアと「この事」について、じっくり話しました。彼女は私と同 い年ですが、若い頃に離婚してからずっと独身。3人の子供たちはとっくに成人して 働いています。スマートな長身で、大きい目の回りにはグリグリとアイラインがひか れ、高〜いハイヒールに、刺繍を散らばした超ド派手なドレスを着ています。目下の 目標はボーイフレンドを見つけることで(最近、前のボーイフレンドと別れた)、日 中の大半はジムで身体を鍛え、天然エキス入りの自然化粧品を自分でも使いながら販 売しています。一緒におしゃべりすると言っても、彼女が一方的にガーッと話して、 ガーッと私に意見するのですから、ストレスも発散されるでしょう。運動も化粧品も 若さを保つ一助ではあるでしょうが、何よりも、何事にも積極的で肯定的な態度が、 彼女の若さの秘訣のようです。 彼女だけではありません。メキシコ人女性はみんな元気です。クエルナバカという場 所柄、お年寄りが多いのですが、ほっぺにチュッとキスして挨拶すると、その柔らか な肌に驚いてしまいます。しかも、80歳だろうが90歳だろうが、社交生活を楽しみ、 ピンと背筋を伸ばして歩いています。同じコンドミニオのサリータおばちゃんなど、 80歳を過ぎた今も、近くの病院にボランティアで出かけて行くし、先日93歳にな ったエブリンおばちゃんは、支持政党の応援なんかに出かけて毎日忙しいのですから、 びっくりです。 閑話休題。ここにいろいろな統計結果があります(2001年に発表された1999年の 数字)。メキシコでも離婚率は年々上昇傾向にあり、国全体では約14.5%だそうです。 私の周りでは離婚、再婚は普通のことで、クエルナバカのような都市部での離婚率は もっともっと高いでしょう。平均寿命は男性71歳、女性77歳(これも実際には、 都市部と地方では平均寿命が非常に異なるので、都市部ではもっともっと長生き)。 だから、未亡人も多いし、もともと人口構成が女性の方が多く、全体の51.4%を女性 が占めるから(実際には6:4くらいで女性が多いように思える)、生涯独身の女性 もたくさんいます。その上、初婚年齢が上がってきたとはいえ、平均的には24歳前 に最初の子供が誕生(子供の数は平均2.5人)するのですから、孫ができても、オバ アチャンと言うには早すぎ、それどころかまだまだ青春真っ只中です。 女性が元気なのは世界的な傾向でしょうが、メキシコでは尚更。地域的なことや、貧 富を考えず、クエルナバカの女性ということに限れば、どの年代の女性も生き生きと しています。年寄りが大事にされるのは当たり前だし、子供も社会全体が大切にする から、赤ちゃんがいても、若いお母さんが家に閉じこもるということもありません。 また離婚していても、未亡人でも、生涯独身でも、肩身が狭いということはないし、 夫がいても、家事はムチャーチャ(お手伝いさん)がやってくれるし、だれもが社交 的でありすぎるから、「主婦」という言葉自体、似合わないような気がします。 私の周りが特にそうなのかも知れませんが、どの女性も、派手で、きれいで、ハツラ ツと年齢を重ねています。シワの一本や二本や50本に気を取られてクヨクヨしてい てはいけないということでしょう。日本に帰るということで、急に年齢を意識してし まったのですが、行く前から、早くメキシコに戻って、のんびりと年を取りたいなん て考えてしまいます。 おまけの話:日本一時帰国のお知らせ 前述のように、3年振りに日本に一時帰国することになりました。出発は3月26日 で、メキシコには4月8日に戻ってきます。従って、その間、音信不通となりますの で、ご了承下さい。丁度、メキシコで聖週間SEMANA SANTAが始まる時期です。今年 の聖週間は、3月28日の聖木曜日JUEVES SANTOからで、1年で一番クエルナバカ の人口が増えて喧騒の休暇シーズンとなりますから、メキシコ脱出には良いときです。 日本滞在中はずうっと温泉に浸かってふやけているつもりです。桜が満開の時期とい う噂もあって、酒、温泉、花と、三拍子揃った日本滞在に大いに期待しています。 表紙に戻る 次に進む バックナンバー#1 「運転しよう」から:何でもありのメキシコ式運転 #2 「猫」から:猫の獲物はどうする? #3 「免許証」から:ここでは買うんです #4 「仕事をしよう」から:押し掛け助手は大活躍 #5 「仕事をしよう」から:コンサート後のご馳走 #6 「仕事をしよう」から:黒沼邸でのミニコンサート #7 「スペイン語」から:無口な日本人 #8 「免許証から」から:車の所有税 #9 「クエルナバカ」から:蜂鳥 #10 「猫 パートII」から:捨て猫アナスタシア #11 「猫穴」から:アメリカ・ドライブ・転々旅行 #12 「女性」から:老化現象と更年期障害 #13 猪俣猛作曲「クエルナバカの碧い空」 #14 日本へ一時帰国しました/その他 #15 運転したら事故はつきもの #16 私たちの夏休み日記 #17 最近の感動:みんな生きている! #18 ホームページ1周年記念 #19 仕事人「かり」 #20「葛飾諏訪太鼓」の日々 #21 クエルナバカから謹賀新年 #22 薬の話 #23 社交サロンの話 #24 夏時間、ク日比較アンケート #25 母は強し #26 我が家のガーデニング #27 選挙裏話と日ク比較 #28 国際ピアノ・コンクール #29黒沼ユリ子さん邸CASA DE VIOLIN増築祝い−ペット・ロス症候群 #30 2周年記念・シドニーオリンピック・おまけ「スキャンダル」 #31 我が家に棲みつく魑魅魍魎、おまけの話「無料電話」 #32 私達のSEXENIO、おまけの話「歌のクラス」 #33「CREA」取材のコーディネータ初仕事、おまけの話 #34「日本週間」、おまけの話「コーディネータ、プロ宣言」 #35 ニューヨークの白い空、おまけの話「夏時間」 #36 巣立ちの夏 、おまけの話「民宿 かず」 #37悲しい話、おまけ:雑誌TITLE #38健康に自信がありますか?;おまけの話:TELECABLE INTERNET #39 コンサート・デビュー;おまけの話:テレビ番組の取材 #40 夏休み病気特集第二弾;おまけの話:テレビ番組の放送日程 #41 我が家の独立記念日、おまけの話:アメリカ・テロ事件 #42 続編:独立記念日、おまけの話:テロ事件のメキシコの反応 #43 犬を買いませんか? おまけの話:イダルゴ州の温泉 #44 日本メキシコ学院リセオで講演;おまけの話:2001年総括 #45 謹賀新年、 おまけの話:子供達の里帰り #46 ベラクルス珍道中: おまけの話: 月刊誌NOVARK |