
「クエルナバカの碧い空」第49号 #4 トピックス − メヒカン・フルーツの全て(第一部)コンドミニオの隣人、カサ5のルイス(かずさんと同い年で、生年月日もたった二日 違い)によると、フルーツ好きの彼にも、まだ味わった事のないフルーツがメキシコ にはたくさんあって、死ぬまでに、全てのフルーツを食べることが目標だそうです。 しかし、この目標、達成するのが難しい。なぜなら、砂漠から密林まで様々な気候の もと、色も形も思いがけないフルーツが豊かに実るメキシコだから、今も刻々と未知 のフルーツが発見されつづけているに違いないのです。 フルーツ好きにとって、太陽がいっぱいで、放っておいても、自分でしっかり甘くな ってくれるフルーツに溢れているメキシコほど、ありがたい国はありません。500 年前に、同様に太陽の国スペインから来たエルナン・コルテスも、見たこともない豊 富な種類のフルーツに驚き、魅了されました。やがて彼らがヨーロッパに持ち帰った メキシコのフルーツが世界に広がっていったのです。全員がフルーツ好きの日本人に とっても、楽しみの多い国です。レストランで前菜にフルーツ・カクテルを注文した ら、それだけでお腹がいっぱいになった経験をした人も多いはず。 そこで、今回は、#1モレーロス州紹介に続いてフルーツの話題、特にメキシコ原産 のフルーツを紹介します。ホームページ第14号の#4トピックス「花が咲いて実が なった」の写真も見ながら読んで下さい。 1) まずはフルーツの王様パパイヤPAPAYAもメキシコが原産地です。日本にも輸入 されてますから、居ながらにして食べた人も多いでしょう。高く直立する木になる姿 も南国そのもの。強い陽射しを吸収して熟し、色も味も濃〜い果肉を思いきり厚切り にして食べるのが美味しい!濃いオレンジ色と黄色があります。癖あるの味なので苦 手な人もいますが、レモンをひとふりすると、さっぱりと食べられます。しかし、慣 れるとレモンは不要、この濃い味に病みつきになること請け合いです。 クエルナバカでもあちこちに実をつけている木を見ますが、いろいろな意味で、完全 な果物と考えられています。まず、温暖な地方なら世界中どこでも育つ上、成長が早 く、種を蒔いてから、あるいは木を植えてから8ヶ月から1年程度で実がなります。 しかも食用として栄養があるだけでなく、ジュースは消化不良に、種は虫下しに、葉 のお茶を飲むと喘息に効き、花も解熱剤や咳止めとして使われ、その上、ビールや肉 の生産業者によって、工業的にも様々な用途があり、捨てるところがありません。 2) お馴染みアボガドは、スペイン語でアグアカテAGUACATE、原住民の言葉では、 AHUACATLEと呼ばれています。日本での名称アボガドはフランス語のAVOCATOまた は英語のAVOCADOから来ていますが、スペイン語でABOGADOアボガドは弁護士を意 味するので、間違えないよう、アグアカテと覚えてください。 アグアカテには様々な種類があり、スーパーでも幾種類か売られています。まだ食べ たことはありませんが、小さくて皮が柔らかく皮ごと食べられる種類もあるそうです。 スペイン人がメキシコに初めて来た時、アステカの皇帝モクテズマから招待されて食 事をしたコルテスは、アグアカテが常に料理の一部として出てくるし、どの家にも木 があるるのに驚き、スペインの王様にもその味を報告しています。面白いのは、アグ アカテには精力増進の効用があり、メキシコを征服したスペイン人たちは、その後、 早速、各地で熱心にアグアカテを栽培したそうです。 精力増進剤としてだけでなく、アグアカテには栄養が満載。果物というよりも野菜の ように肉料理やスープに果肉をすくって付け合わせて食べますが、一番の人気はなん と言ってもアボガド・ディップ、ワカモレGUACAMOLEでしょう。好みで、トマト、タ マネギ、シラントロ、チレなどの微塵切りを加え、塩、レモン汁をかけて、アグアカ テの果肉を潰しながら混ぜあえるだけで出来あがり。肉料理にも、おつまみにも、バ ターの代わりにパンに塗っても美味しいし、健康的です。 3)グアヤバGUAYABAは、日本では馴染みのない果物ですが、メキシコでは一年中、 店先に出ている安くて人気の果物です。私達はもうこれがなければ生きてはゆけない ほどで毎日食べています。メキシコには種がいっぱい詰まっていて、食べにくい果物 がたくさんありますが、グアヤバもそのひとつ、最初は種が歯にはさまって食べにく いけれど、さっぱりと甘ずっぱい果肉がなんとも言えません。種が多いせいでなんと なくお腹の掃除をしてくれそうな気がしますが、本当に腹痛に効くし、足のむくみな どにも効果があるそうです。 3) マメイMAMEYは太陽そのもの。メキシコでも最もトロピカル度の高いフルー ツです。私達は、以前一度、試したのですが甘すぎて2度と食べていません。しかし メキシコ人には、よく「美味しいから食べなさい」と薦められます。高い木に梢に大 きな実がなって、皮はざらざらの茶色で見た目はきれいではありません。代名詞とし てマメイ色COLOR DE MAMEYと言われたら、果肉の濃い赤錆色をさします。 小さいのがグアヤバ、大きくて赤いのがマメイ 4) ツーナTUNAはサボテンの実です。テオティワカンのピラミッドなどでは、旬 (8月、9月頃)の季節になると、皮をむいたツーナを売り歩いている人がいます。 炎天下のピラミッド見学には、水分たっぷりで、さっぱりと甘いツーナが最適。付近 にも実をつけたサボテンを見ることができます。赤と緑色があります。 うちわサボテンにいっぱい実ったツーナ ツーナにはサボテン特有のトゲがありますが、竹ぼうきで地面にころがしてトゲをと って店頭に並びます。それでも、買うときや皮をむくときにはトゲがささらないよう に注意が必要です。グアヤバよりも固くて大粒の種がびっしり入っています。あまり に種が多いし固いので、かまずに飲みこみましょう。そのうち慣れます。 5) グアナバナGUANABANAはちょっとグロテスクな形をしていますが、その果肉は ジューシーで柔らかく、そのままでも、シャーベットにしても美味しいです。木にな っている姿は傑作です。 初めて見ました 木になったグアナバナ 6) ピタアヤPITAHAYAは見た目も美しいトロピカル・フルーツです。サボテン系 の植物の実で、皮は真紅で、果実は純白に黒ゴマをまぶしたようで、そのまま切って もり合わせるだけで、美しいデザートの出来あがりです。 実にきれいなピタアヤ 7)サポーテ・ネグロZAPOTE NEGROは、皮が緑色であること以外は、サイズも形も 柿そっくり。しかし中は真っ黒でドロリとしていて、食欲をそそる色ではありませ ん。果肉をスプーンですくって器に移し、オレンジ・ジュースJUGO DE NARANJAと混 ぜて食べるのが一般的です。インコLOROはサポーテ・ネグロの実が好きなので、こ の木の周りに色鮮やかなインコを見ることがあります。旬は11月頃からの冬場です。 以上、主なものを上げましたが、その他にも、チコサポーテCHICOZAPOTE、カイミ ートCAIMITO、カプリンCAPULIN、シルエラCIRUELA、チリモヤCHIRIMOYA、ナンチ ェNANCHE、テホコテTEJOCOTE、チャバカノスCHABACANOS、ソコンストレXOCONSTLE などなど、まだ食べた事もないのもあるし、とても紹介しきれないほどの山盛りの果 物たちです。 フルーツ山盛りはいかがですか? 左にマンゴー、上の紫色のはカイミート、右と中央はチコサポーテ マンゴーの説明はどうした?と言われるかも知れませんが、マンゴーは実はその昔、 マニラあるいは中国を介して渡ってきた外来のフルーツです。でも、外来でありなが ら、とてもメキシコ的フルーツもたくさんあって、ここには書き切れません。その紹 介はまたいずれ続編を書きますので、お待ち下さい。 表紙に戻る次に進む バックナンバー#2 メキシコの住宅事情#3 警官への賄賂 #4 音楽友の会 10周年コンサート裏話 #5 ノーチェ ブエナ物語 #5 クリスマス行事 #6 年末年始の休みとグアダラハラ家族旅行 #6 トレス レイエス #7 ビザの種類と更新 #8 モナルカ蝶の聖域ツアー #9 ガールスカウト奈良支部 #10 チャイコフスキーのバレー「白鳥の湖」 #11 メキシコ縦断アメリカ転々旅行 #12 メキシコの飲み物 #13 テキーラ #14 花が咲いて実がなった(街で見る果物) #15 アステカ・カレンダリオの謎 #16 2000年・年越し祭り #17 9月16日 独立記念日 #18 特別ゲスト、中村さつきさん #19 DIA DE MUERTOS 死者の日 #20 葛飾諏訪太鼓メキシコ滞在記 (リーダー水澤啓一 記) #21クエルナバカの年末年始 #22 メキシコ病院事情 #23 今も懐かし、街頭の物売りたち #24 養老院YALENTAY慰問コンサート #25 メキシコの温泉も気持ちいい(*^o^*) #26 ノパール NOPALで健康に! #27 メキシコの選挙 #28 ロマンチック・アシエンダ(荘園)街道巡りの散策 #29メキシコ、愛国心のしるし #30メキシコの結婚式 − 二つの体験談 #31メキシコ原産トウモロコシ MAIZ の秘密 #32 6年に一度の大統領就任式 #33 メキシコのピニャータ #34 火山ポポカテペトルと山麓の世界遺産−修道院群 #35 MARCHA ZAPATISTA サパティスタの行進 #36 メキシコの飲み物 第二弾 − メキシコの伝統的な飲み物 #37メキシコの飲み物 第3弾 − メキシコのアルコール飲料 #38 QUINCENERA -XV歳の社交界デビュー・フィエスタ #39 メキシコのお金 #40「民宿かず」お客さま第一号記念 #41 メキシコの祝祭日・記念日 #42メキシコ・シティから独立記念日の実況中継 #43 RUTA DE ZAPATA 革命児サパタを辿る道 #44メキシコのクリスマスと「NACIMIENTO」飾り #45メキシコの伝統菓子 #46メキシコの宝くじLOTERIA #47藤枝先生のメキシコ体験談 #48ラス・エスタカス物語HISTORIA DE LAS ESTACAS |