その後クエルナバカに来て、いやでもスペイン語を話さなければならない環境、一人
きりで誰にも頼れない環境もあり、メキシコという国を肌で感じる事がやっとできま
した。そして、それによって私のメキシコという国や、メキシコ人に対する考え方が
全く間違っていることに気づきました。
メキシコは確かに治安の悪い国かもしれないけれど、人々がとても暖かい、そして、
決してサボテンだけがメキシコではない事がわかりました。クエルナバカはサビナス
とは全く違う、今までの私の中のメキシコのイメージを覆す町でした。(私のメキシ
コのイメージは、やはりサボテンと灼熱の太陽)クエルナバカは水と緑の豊富な常春
の町、さわやかな風の吹く本当に過ごしやすい町でした。
クエルナバカの語学学校に入って、メキシコ人はもちろん、いろいろな国の人と知り
合って、そしてメキシコ人家庭での生活を体験して、今まで日本だけで生活してきて
90度くらいしか見えていなかった視野がいっきに180度くらいに広がった気分で
す。そしてまた逆に、人間って国籍が違っても根本的な部分では変わらないんだなぁ、
と感じました。
サビナスに戻った今、スペイン語会話の方はまだまだですが、今まで私とメキシコと
いう国の間にあったフィルターがすっかり取れ、肩の力が取れた気分です。メキシコ
に住んでいる間にもっともっといろいろな人と接して、いろいろなところに行って、
多くの事を吸収したいと思います。
そしてまた、クエルナバカにも来たいと思います。 八木晴子