では、昌子さんから一言: 今回の旅の目的は仲間5人でのキューバ旅行でした。
絶好のチャンスとばかり、エアチケットをぎりぎり1ヶ月延ばし、帰路Mexico
Cityでひとりクエルナバカ行きのバスにのり、23日間のスペイン語習得旅行が
実現。
'クエルナバカの碧い空'のホームページで知り合っただけのかずさん、かりさんの
お宅におじゃまし、あたたかい歓迎を受けました。ほとんど白紙状態のスペイン語、
58歳という語学習得には?の年、などを考え、大きな学校はやめて家族経営のかわ
いらしいIDEAL LATEN・AMERICAに決め、2〜3分で歩いていけるエレナおばさん
の家庭にホームステイすることになりました。
30数年ぶりに味わう学生生活、学校は小さな教室が一階と二階にいくつもあり、真
中にはすてきな庭があってそこにもいくつかのコテージ風の青空教室。みかんやレモ
ンの木々、ブーゲンビリア、ポインセチア などの花々に囲まれ、BASICO 1のテキ
ストを手に、アメリカからのリンダとふたり、アンドレア先生の初級クラスが始まり
ました。
いきなりスペイン語での自己紹介、冠詞, 男性名詞女性名詞、一人称、二人称、三
人称、それにともなう動詞の変化、全然知らない単語の数々、ぜーんぶスペイン語で
す。ちょっと待って!1週間前に図書館から借りて大急ぎで詰めこんだ文法とボキャ
ブラリーではとてもついて行けない。夢中で聞き取ろうとしているうちにデスカンソ、
なんだなんだと辞書をひけば休憩。ほっとするのもつかの間、次は何かテーマを決め
てディスカッションしましょう、ときました。冗談!なにもしゃべれないよ、と言い
たいけれどそれがスペイン語では言えない悲しさ、英語まじりの変なスペイン語で、
'夫は、娘は、私は…'と、しどろもどろで朝8時から午後1時までスペイン語のみ
の一日が終わり、'タレア'ナンだろうと思えば宿題でした。帰宅して食事もそこそ
こに、今日一日に出くわした単語を、受験生顔負けに頭に詰め込み、宿題を済ませ、
一日が無事終了。
まず始めに覚えた言葉は、ノー エンティエンド、とオトラ ベス ポルファボール
であったという寂しい初日ではありました。
午後はまた毎日のようにビデオ鑑賞、近くの教会にバスで見学、お料理教室、ダンス
教室、喫茶店でおしゃべりなどなどスケジュールが組まれています。土曜、日曜には
テオティワカン、Mexico Cityの世界人類学博物館、銀鉱山のコロニアルシティ
Taxco などへの遠足が実費で計画されています。10月は学生数も減ってしまって
人数が集まらず、私の場合は学校の友人たちとバスに乗ってTaxco に行ったり、
近くの、セントロ ビリングェという学校のExcursion にもぐりこんでソチカルコ
や人類学博物館に行ったりしました。
11月には町中、どくろの人形やおかし、マリーゴールドの花だらけになってしまい、
何事かとおもえばMUERTOの FIESTA(死者のお祭り) とのこと。夜校長の息子さん
の運転でプエブラと言う村に皆で行ったのですが、村中人、人、人。花火があがり家
という家は皆花とご馳走で飾り付けられ、なんと棺おけまでが中に鎮座しその上には
どくろが飾られていました。私達は長いろうそくをお供えして、飲み物や食べ物の接
待を受けます。あっちで飲み、こっちで食べ、犬も子供もたくさんうろうろして、こ
れは日本のお盆ではないかと感動。やめておけば良いのに、ついつい日本のお盆の説
明をするはめになり、仏教や神教の説明に四苦八苦した次第。
ピラミッドに登った時、博物館で、またカテドラルで秀吉の26聖人の処刑の壁画を
見たときなど、日本の歴史の知識がないと説明に冷や汗をかく羽目になります。なに
しろスイス人、フランス人、ドイツ人いろんな人が驚くほど日本を知らないのです。
犬や猿の脳みそを食べるのか、なんて聞いてくるのだから、スペイン語話せないなん
て言っていられなくなります。大雑把な歴史ぐらいわからないと誤解を招きそうです。
経済の知識もないと日本人はみな金持ちなんて言われて反論もできないし、東京の人
口なんてのもすぐ聞かれてしまう。今回つくづく後悔、反省した次第です。
スペイン語も、日常生活に不可欠な単語、1月〜12月、曜日、春夏秋冬、数字
1〜1000、右左、前後、机、椅子、スカート、ズボン、ブラウス、かみそり、く
し、スプーン、はみがき等などはどうせ覚えなくてはならず、タクシーの運転手さん
と値段の交渉したり、買い物でねぎったりで到着と同時に必要です。文法のアウトラ
インとボキャブラリーぐらいは日本でやっておいたほうが、私のように詰め込んだ言
葉が頭の中でジャム状態にならなくて良いかもしれません。なにしろ私ときたら
Tengo mucha hambre というつもりが、Tengo mucha hombre なんて叫んで、先生に
大笑いされたくらいですから……。 (Tengo mucha hambreは「腹が減った」で、
Tengo mucha hombre は「男を沢山持っている(?)」の意味:念のため!かり註)
このようにして3週間は家事からも解放され、久しぶりの学生生活を満喫してあっと
いう間に過ぎ去りました。最後の土、日はひとりでテオパンソルコやサンアントンの
滝に行ったりバスでトラウイカ人の村、テポストランに行って1時間半も山登りした
り(ここはお奨めです)して過ごしました。
最後の一日はエアポート マリオット・ホテルから地下鉄を乗り継いでグアダルーペ
寺院に行ってみました。メキシコシティは危険だと聞いていたのでバッグは持たず現
金をポケットに入れて緊張していたのですが無事に到着。ただし方向音痴の私として
は帰り道で迷子になり5回も道を聞きながらやっと夕方メトロの駅にたどり着いたの
でした。
日本で今度は少しスペイン語とメキシコの歴史を勉強し、次はどの町に行こうかと、
目下楽しみにしているところです。かずさん、かりさんいろいろありがとうございま
した。