
![]() -呑気家族のメキシコ移住計画- |
出版:近代文芸社 石田 かり・著 |
「クエルナバカの碧い空」第79 #6 本の続編 : 秋です; おまけの話: ところ変われば…急に秋になりました。毎日、庭になったミカンを食べ、金柑の実は食べきれないから ジャムにして…美味しいものがいっぺんに熟して、天高く馬肥ゆる秋です。 某月某日 結婚式のシーズンでもあります。クエルナバカでは結婚披露宴は庭で することが多いので、雨季が終わるのを待っていたかのように、毎週土曜日に、結婚 式があります。そして、コーラス・グループの長老、ベティさんが仕事の話を持って 来るので、私達もミサで歌う出番が増えます。ベティさんは子供の頃からソプラノで ならした人だし、息子もCDを出すほどの美声テノールです。 男性二人、女性4人のコーラスと、バイオリン、チェロ、そしてマエストロのオルガ ンと言うグループのミサのコーラスの出張サービスです。場所は荘園やRANCHOと呼 ばれる昔の農園(どちらも現在は宴会場)など。荘園や農園には付属の教会があり、 広々とした庭があって、川が流れていたり、素晴らしい環境。500人から1000人く らいの招待客が集まり、花嫁、花婿は絵に描いたような美男、美女。リッチなメキシ コ社会の人々の集まりです。 私もミサの手順に慣れてきて、大声を張り上げて歌えるようになりました。これ、目 的はお小遣い稼ぎですが、趣味が実際に役に立つということが嬉しくてなりません。 某月某日 珍しく食事COMIDAに招待されました。メキシコ人は、10時ごろの朝 食のあと、COMIDAは一日のメインの食事で、午後3時ごろに食べます。あとは、夜 9時ごろに軽く果物などを食べるだけなので、COMIDAの時に時間をかけて沢山食べま す。招待してくれたのは、ボルダ庭園の仲間のアグスチン(第76号の訪問者のペー ジで紹介した人です)とその奥さんのアドリアナさん。 一緒に招待されたシルビアさんと、かずさんと私、5人で食事前に、テキーラを片手 に(まだ午後2時くらいから、テキーラですよ!)話が弾みます。このシルビアさん、 ずっと独身だと思っていたのですが、画家だったご主人は数年前に40歳そこそこで 糖尿病が悪化して亡くなったそうです。そういえば、アドリアナの姪も、まだ20代 で重い糖尿病で失明し、現在は歩行もままならない状態だそうです。 はからずも辛く悲しい話題になってしまいましたが、食事が始まると、これは大変と 思うことにぶち当たりました。食事のメニューは海鮮スープとタコの墨煮がかかった ご飯。それにデザートのケーキ。スープにはジャガイモとニンジンの細かく切ったも のが数切れ入っていましたが、それ以外は一切野菜はなし。食事は美味しいのですが、 やっぱり野菜が欲しい。 留学してホームステイをしながらスペイン語を勉強する日本人がよく感じるのも、毎 日の食事に野菜が少ないということ。糖尿病の予防でも、野菜を沢山食べること、甘 い物を控える事、寝る前は食べない…などがあったはず。メキシコは20歳から60歳 の国民の約12%が糖尿病だそう。この数字が他の国と比べて多いか少ないかは分か りませんし、その日、一緒に食事をした仲間には糖尿病の人はいなかったと思います が、やっぱり気になりました。メキシコは野菜が豊富で新鮮、美味しい国なのに…。 某月某日 日本からかずさんに新型の電子ピアノを買って来てから、考え込んで しまいました。古いピアノをどうするか?新しいピアノが壊れた時のためにとってお くか、それとも売ってしますか?随分迷ったのですが、結局、売却することにしまし た。向かいや隣が学校なので、若い人が沢山通りかかるから、塀の外に、「電子ピア ノ売却 SE VENDE PIANO ELECTRONICO」の貼り紙を出しました。 外からは何の反応もなかったのですが、コンドミニオのお隣さんのコンチャとご主人 から問い合わせがありました。早速、ピアノを見てもらったら、知らなかったのです が、息子のミゲルがギターを習っているので、ピアノにも興味を持ったそうです。 見に来た数日後、小学校1年生の息子が小切手を持って来ました。一刻も早くピアノ を手に入れたかったようです。そういえば、お隣の長男君は、見る度に、リモンコン・ カーとか自転車とか、新しいオモチャで遊んでいる。暫くすると、また新しいオモチ ャが来て、前のは忘れ去られてしまう。ピアノは彼のオモチャになって、そのうち誰 も弾かなくなるのかなぁ?と、ちょっと心配したけれど、よく聞いたら、お母さんの コンチャが昔、ピアノを弾いていた事があったとか…。それ以降、時々、ポロポロと ピアノを弾く音が聞こえて来ます。仲間が増えて嬉しい限り。 某月某日 アメリカの大統領選挙の開票日。朝からラジオを聞いていたら、「ケ リー圧勝」のニュース。やっぱり、アメリカ人は常識を失っていなかったんだと思っ ていたら、「インターネットのニュースではブッシュが勝ちそうと言っているよ」と かずさん。どっちが正しい?結果はご存知のとおり、色々あったけれど、早々とケリ ーが敗北宣言を出して、ブッシュが当選。じゃあ、あのニュースは一体なんだったん だ?後日、ニュース・キャスターも謝っていたけれど、実は、いろんな人が、ケリー に勝って欲しいという希望的観測から、勢い余って「ケリー圧勝」と口走ったようで した。 メキシコの代表的作家カルロス・フエンテスCARLOS FUENTESが、“CONTRA BUSH”と 言う本を出して話題になっています。インタビュー記事を読むと、フエンテスは、ブ ッシュをヒトラーやスターリンと比較、ただし、「ブッシュの方が大国にいて権力が より大きいだけ危険も大きい」と言う。更に4年、世界はどっちに行くのかなぁ…。 そういえば、ブッシュが大統領再選された直後から、ある大手の寝具屋さんの「これ から4年間は安眠が難しい・・・、だからうちの寝具をどうぞ・・・」という宣伝が ラジオで流れるようになりました。 某月某日 10月30日はハロウイーンでした。もちろんアメリカの影響ですが、 やっていることはすごくメキシコっぽい。子供達がお菓子をもらいに来ます。毎年な ので、コンドミニオの中の子供達の分のお菓子は買って用意してあります。彼らは扮 装もせず、ただお菓子を貰いに来る。コンドミニオの外から来る子供達は、夜でもあ り、グループに一人は親らしき大人同伴。骸骨とか怪物とかに扮装してきます。 29日、30日はいいのですが、10月が過ぎて終わっても油断してはいけません。 11月1日も、2日になっても、まだ勘違いして、扮装のまま人の家の呼び鈴を鳴ら すグループがいます。まメキシコで言えば「死者の日」で似た様なものですが、でも、 こういうところで時間にルーズなのは困ります。日にちはきっちり守って欲しい。 某月某日 新潟で大地震があったころ、メキシコでもありました。実は、私は気 が付かず、なんか電気のヒモが揺れているなぁと思った程度でした。翌日、人と話し ていたら、揺れで慌てて外に飛び出したという人が多くて、そっちの方がびっくり。 新潟の人々に比べると、こんな微かな揺れで慌てて飛び出す私達は幸せです。 某月某日 「MI CASA ES TU CASA私の家はあなたの家」、つまり「いつでも来て、 くつろいでください」という意味で、人の家を訪ねると、メキシコ人はよくこの言葉 を言って、迎え入れてくれます。この言葉の前に「BIENVENIDOS歓迎」の文字を加え て、素朴な絵を添えた陶器が民芸品として売られています。これをもじって、私も、 BIENVENIDOS - MI CASA ES TU CASAという作品をデザインして、刺繍の作品として、 ボルダ庭園で売り出しました。 ようこそいらっしゃいました 早速、アメリカ人の女性が来て、つくづく見て、アメリカ人らしく値引き交渉もなく、 買ってくれました。よく考えるとおかしいです。だって、メキシコのフレーズを日本 人が作って、アメリカ人が買ってゆくとは。アメリカに帰って、誰かさんへのお土産 になるのかしら? おまけの話: ところ変われば… 日本から買ってきた猫の爪とぎ器で、タマは爪を研いでくれません。マタタビの粉を ふり掛けたらきっと喜んで爪を研ぐはずと言う助言をいただいて、早速試してみまし たが結果は同じ。それを知ったアメリカ在住のしずかさんが、アメリカでネコに人気 のキャットニップのオモチャを送ってくれました。 キャットニップとはしそ科のハーブで、欧米ではネコと言えば、マタタビではなくキ ャットニップが普通だそうですが、日本ネコもキャットニップは好きみたい。しかも、 これは香菜なので人間も食べられるそうです。このキャットニップを小さなぬいぐる みのように包んだオモチャが送られてきたので、早速、タマちゃんに…。ありゃりゃ? よだれは垂れていない。目もトロンとしていない。ボールのように遊ぶけれど、意識 はしっかりしていて、ちっとも酔ってくれません。 キャットニップと遊んでよ!、タマ ためしに、居候ネコのガルバックの鼻先に持っていったら、つくづく匂いを嗅いで、 「…う、それで?」という顔をされてしまいました。冷静過ぎ。せっかく、送って もらったのに・・・。 因みに、タマの大好物は刺し身とカボチャとメロン。焼き魚や煮魚、料理した鶏肉は 見向きもしません。キャット・フードでも魚が入っているのは嫌いだし、食べても吐 いてしまいます。つまりほとんどベジタリアン。ご飯に鰹節とか、味噌汁をかけたの をネコ飯と呼んだけれど、日本のネコは今もごはんを食べるんでしょうか? 娘の友人の家には沢山ネコがいるのですが、キャットフードを買ったことがないのだ そうです。何を食べるかと言うと、もちろん、メキシコ人の主食、トルティージャ。 さすがメキシコ・ネコです。牛乳の消化酵素を持っていないから、ネコに牛乳をあげ てはいけないと物の本に書いてありますが、隣人のギジェルモはガルバックに牛乳を あげ、ガルバックも牛乳が大好きだそうです。メキシコのネコは、もしかしたらネコ 科の動物ではないのかも。 椎名誠の本によると、モンゴルには海がないせいか、モンゴルのネコは魚を見ても、 全然、感動しないそうです。いつかモンゴルへキャットニップとマタタビを持って、 実験旅行に行きたいです。 表紙に戻る 感想箱へ進む バックナンバー#1 「運転しよう」から:何でもありのメキシコ式運転 #2 「猫」から:猫の獲物はどうする? #3 「免許証」から:ここでは買うんです #4 「仕事をしよう」から:押し掛け助手は大活躍 #5 「仕事をしよう」から:コンサート後のご馳走 #6 「仕事をしよう」から:黒沼邸でのミニコンサート #7 「スペイン語」から:無口な日本人 #8 「免許証から」から:車の所有税 #9 「クエルナバカ」から:蜂鳥 #10 「猫 パートII」から:捨て猫アナスタシア #11 「猫穴」から:アメリカ・ドライブ・転々旅行 #12 「女性」から:老化現象と更年期障害 #13 猪俣猛作曲「クエルナバカの碧い空」 #14 日本へ一時帰国しました/その他 #15 運転したら事故はつきもの #16 私たちの夏休み日記 #17 最近の感動:みんな生きている! #18 ホームページ1周年記念 #19 仕事人「かり」 #20「葛飾諏訪太鼓」の日々 #21 クエルナバカから謹賀新年 #22 薬の話 #23 社交サロンの話 #24 夏時間、ク日比較アンケート #25 母は強し #26 我が家のガーデニング #27 選挙裏話と日ク比較 #28 国際ピアノ・コンクール #29黒沼ユリ子さん邸CASA DE VIOLIN増築祝い−ペット・ロス症候群 #30 2周年記念・シドニーオリンピック・おまけ「スキャンダル」 #31 我が家に棲みつく魑魅魍魎、おまけの話「無料電話」 #32 私達のSEXENIO、おまけの話「歌のクラス」 #33「CREA」取材のコーディネータ初仕事、おまけの話 #34「日本週間」、おまけの話「コーディネータ、プロ宣言」 #35 ニューヨークの白い空、おまけの話「夏時間」 #36 巣立ちの夏 、おまけの話「民宿 かず」 #37悲しい話、おまけ:雑誌TITLE #38健康に自信がありますか?;おまけの話:TELECABLE INTERNET #39 コンサート・デビュー;おまけの話:テレビ番組の取材 #40 夏休み病気特集第二弾;おまけの話:テレビ番組の放送日程 #41 我が家の独立記念日、おまけの話:アメリカ・テロ事件 #42 続編:独立記念日、おまけの話:テロ事件のメキシコの反応 #43 犬を買いませんか? おまけの話:イダルゴ州の温泉 #44 日本メキシコ学院リセオで講演;おまけの話:2001年総括 #45 謹賀新年、 おまけの話:子供達の里帰り #46 ベラクルス珍道中: おまけの話: 月刊誌NOVARK #47 女性についての考察: おまけの話:日本一時帰国のお知らせ #48 一時帰国報告: おまけの話: JAL悟空格安チケット #49 「清流」とサッカーの話: おまけの話: かずの写真館 #50 7年半目の情緒不安定: おまけの話: 癒しのピアノ館 #51 ホーム・コンサート決行;おまけの話:帰ってきた子供達 #52 老人ホーム慰問コンサート; おまけの話:パパ訪問 #53 タマがうちにやって来た。おまけの話:慰問コンサート #54 私の公園デビュー、おまけの話: キャデラック売ります。 #55 売れた! おまけの話:今年一番長い夜 #56 タイ旅行報告、おまけの話:クリスマス・コンサート #57 NY息子救出作戦、おまけの話: レコーディングとラジオ番組 #58 タマ、おまけの話:ラジオ番組 #59 薬害?それともアレルギー、おまけの話:メキシコの苦悩 #60 最近読んだ2冊の本と戦争、おまけの話:リコーダー #61 気になる最新ニュース、おまけの話:最後のミサ #62 メキシコに住むということ、おまけの話: 日曜日も有料に! #63 200歳、200歳 2SIGLOS おまけの話: コンサート #64 夏休み雑感、 おまけの話: 稼ぐ! #65 繁子さんの死、 おまけの話: 扶養家族 #66 人生の節目5周年、 おまけの話: アミーゴスの仕事 #67 私はクエルナバカ、おまけの話:かずさんは日本 #68 返品自由、 おまけの話:みんな仲良く #69 年末・年始 雑感 − おまけの話:バイオリンの家での新年会 #70 スペイン語で講演; おまけの話: 大統領選 #71 シンプル・ライフ; おまけの話: ENGLISH JOURNAL #72 胸がドキドキ、おまけの話: 十二支の絵馬 #73 豆製品料理教室、 おまけの話: またも会計係 #74 トラケパケの小壷、 おまけの話: 春雑感 #75 日本人の足跡、 おまけの話: 絶対音感 #76 東京ネコ物語、おまけの話: 納豆菌 #77 日本発見、 おまけの話: CHUCHUMBEで見たメキシコ #78 引きずって・・・、おまけの話: 気を付けよう |